毎年恒例になった本屋大賞ですが
2017年の本屋大賞が発表になりましたね。
この本屋大賞について
誰がどんな選考基準で選んでいるのか
ご存じですか?
ここでは、本屋大賞は
誰が選んでいて、選考基準がどんななのかを
まとめています。
2004年からスタートした
本屋大賞の受賞作品の発表が
ついに行われました。
1月にノミネート作品の
発表があってから私もどきどきしていました。
2017年の本屋大賞1位を受賞したのは
恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」でした。
2017年本屋大賞(同賞実行委員会主催)に恩田陸さん「蜜蜂と遠雷」(幻冬舎)が決まったと11日、発表された。すでに恩田さんは同作で今年1月に発表された直木賞を受賞。さらに本屋大賞は第2回、05年の「夜のピクニック」に次ぐ2度目となり、二重のダブル受賞というかつてない結果となった。
すごいですよね。
直木賞に加えて
本屋大賞も2度目の受賞だなんて
すごい快挙ですよね。
個人的には何かと話題になていた
「コンビニ人間」が受賞するのかな~と
思っていましたが
コンビニ人間はノミネートされた
10個の作品のうち9位でした(^▽^;)
本屋大賞って実は
直木賞とか芥川賞とは違って
一般の人が選んでいる大賞なんですね。
一般人といっても
本屋さんで働いている人っていうのが
条件になっています。
本屋大賞は
「全国書店員が選んだ いちばん!売りたい本 本屋大賞」
というのが正式名称なのですが
まさにその通りで
現役の書店員さんがおすすめの
書籍を投票して選んで決まります。
NPO法人である
本屋大賞実行委員会という
組織が運営していて
年に1回、本と読者と
一番近い距離にいる書店員が
企業の利益だったり
作家の利益だったりを超えて
本当に心からみんなに
読んでほしいと思うおすすめの
本の情報を届けるためにできた賞なのです。
書店で働ていれば
正社員でなくても
アルバイトでもパートあっても
現役で書店で働いてさえいれば
本屋大賞の審査員として
投票する権利を持っていることになります。
ただ、事前に登録が必要なので
誰でも本屋大賞の選考に携われるということ
ではありません。
実際に投票できる人は
新刊を扱っている現役の書店員で
1,000人程が登録しています。
本屋大賞は現役の書店員が
自分がおすすめする本を投票して
選んでいきます。
書店員以外の文学の専門家さんなどは
投票する権利はないんですね。
で、選考基準は簡単なもので
過去1年間の間に
自分で読んで面白いと思った本や
お客さんにおすすめしたいと思う本、
自分の店で売りたいな~と思う本を基準に
選考していきます。
これが一時投票になります。
毎年11月から1月の間に
一時投票が行われます。
2017年は、446書店で564人の
書店員の投票があったみたいです。
全国に書店員さんは
もっともっとたくさんいると思いますが
本当に本が大好きな店員さんが
こうやって選んでいるんでしょうね。
この一時投票で
上位に入った10作品が
ノミネート本として発表されて
その後、二次投票にすすみます。
二次投票はノミネートしている
作品を全部読んだ上で
さらに書店員さんが
10作品の中から3作品を選んで
投票することになります。
この二次投票では
どうしてその作品を選んだのか
理由も一緒に投票します。
その中から
本屋大賞を選ぶことになります。
1位が3点、2位が2点、
3位が1.5点として集計されて
本屋大賞が決定します。
■選考方法
【本屋大賞】
(1) 一次投票で一人3作品を選んで投票
(2) 一次投票の集計結果、上位10作品をノミネート本として発表
(3) 二次投票はノミネート作品をすべて読んだ上で、全作品に感想コメントを書き、
ベスト3に順位をつけて投票。
(4) 二次投票の集計結果により大賞作品を決定
投票の得点換算は、1位=3点、2位=2点、3位=1.5点【翻訳小説部門】
一人3作品まで投票可。
「本屋大賞」発表時に、「翻訳部門」の上位3作品を発表【発掘部門】
一次投票時に既刊本のお勧め本を一点投票
「本屋大賞」発表時に、「発掘部門」に投票された作品をリスト化して発表
・2016年
『羊と鋼の森』
宮下奈都(著)
文藝春秋
・2015年
『鹿の王』
上橋菜穂子(著)
KADOKAWA 角川書店
・2014年
『村上海賊の娘』
和田竜(著)
新潮社
・2013年
『海賊とよばれた男』
百田尚樹(著)
講談社
・2012年
『舟を編む』
著/三浦しをん(光文社)
・2011年
『謎解きはディナーのあとで』
著/東川篤哉(小学館)
・2010年
『天地明察』
著/冲方丁 (角川書店)
・2009年
『告白』
著/湊かなえ(双葉社)
・2008年
『ゴールデンスランバー』
著/伊坂幸太郎
(新潮社)
・2007年
『一瞬の風になれ』
著/佐藤 多佳子
(講談社)
・2006年
『東京タワー オカンとボクと、
時々、オトン』
著/リリー・フランキー
(扶桑社)
・2005年
『夜のピクニック』
著/恩田 陸
(新潮社)
・2004年
『博士の愛した数式』
著/小川 洋子
(新潮社)
本屋大賞を選ぶのはどこぞの
頭のよさそうな専門家でも誰でもありません。
実際に書店で店員として
働いている本屋さんが投票して決まっています。
趣向は分かれるかもしれませんが
本好きな本屋さんが純粋に自分で読んで
面白かった本やおすすめしたい本が大賞に選ばれます。
本屋大賞に選ばれた本は
大賞受賞後にはバカ売れします。
そしてドラマ化や映画化することも多いですよね。
本屋大賞の開催は
ここ最近の本離れ対策の意味もあるので
本屋大賞の発表をきっかけに愛読家が増えればいいなと思います。